廃線となった士幌線の幌加駅跡と、その周辺の橋梁などについて触れていきます。
士幌線・幌加駅跡
線路跡とプラットフォームが残っています。駅名標は新しいのであとから立てたみたいです。
1987年(昭和62年)に廃止。プラットフォームが複数あるので、当時は賑わっていたのではないでしょうか。駅名標の後ろは貨物船とのこと。
未だ可動する転轍機
線路はプラットフォーム周辺に残されています。画像には転轍機がそのまま残されていて、試しに倒してみたら作動しました。重いです。
幌加駅の変遷
幌加駅は士幌線の起点・帯広駅から69Km、終点・十勝三股まで7Kmの位置にあり昭和14年に開業しました。上士幌駅からは大半が上り勾配なので、SL時代は石炭をかまに連続投入するのに忙しく、気管支は大変な重労働を強いられた区間でした。
昭和29年の洞爺丸台風により幌加周辺に大量に風倒木が発生、その処理に多くの造材人夫が入り、住宅・商店・飲食店・事務所などが建設されました。
昭和37年頃の幌加は約80軒の建物があり、350人位の人が住んで賑やかな町を形成していました。しかし風倒木の処理が終わると、人は次第に消えていきました。
昭和53年、糠平駅~十勝三股駅間、18.6Kmの列車運行が廃止され、バスによる代行運輸に変わり、幌加の駅としての役割は終わりました。
士幌線やアーチ橋の詳しい情報は糠平の上士幌町鉄道資料館で提供しています。
上士幌町鉄道資料館にはすでに行きました<リンクを貼る>
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倒木は最近でも起こっていました。実際に行く前に観光協会に電話をかけてみたところ、タウシュベツ橋梁の展望台に向かう道が倒木で不通になっていました。周辺は国有林らしく、木の伐採でも許可が必要です。もちろん倒木の処理でも許可が必要で、倒木の撤去が遅れているという話でした。2021年4月に復旧しました。
アクセス方法
幌加駅跡へは、「北海道開発局 帯広開発建設部 幌加除雪ステーション」が目印になります。
駐車場とトイレがあります。幌加駅跡はこの建物の裏に回り込んで右側に進んだところにあります。
注意喚起の文章がありました。
ヒグマが出るそうです。ここを右手に進むと幌加駅跡が見えてきます。
ちなみに左手に向かうと真っ直ぐに廃線跡が続きます。クマが出るのでご注意。
周辺の橋梁
士幌線の線路跡が周辺に残っています。川があるのでそれを乗り越えるための橋梁がいくつか残っています。
三の沢橋梁
手すりが付いていて歩いて通れるようになっています。
場所はこのあたりです。駐車場があります。
これが入口。
階段でなくスロープになってます。
スロープを降りていったところが橋梁です。東大雪の道の案内看板があります。上士幌鉄道資料館から十勝三股(メトセップ)までおそよ20km(共用区間8.5km)です。3時間20分かかるそうです。タウシュベツ橋梁まで行く道もありますが、慣れてる人でも厳しい道だそうです(観光協会に電話して聞いた)。あとクマが出る可能性があります。
橋梁を渡ると、糠平湖に降りられる階段がありましたが途中壊れていたので勧めませんでした。結構傾斜があります。ヒグマ出没の看板もありました。
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森のトロッコ鉄道エコレール
三の沢橋梁の近くにはトロッコの受付があります。廃線を利用してトロッコを運転することができます。
詳しい情報については公式サイトを御覧ください。4月から11月までの営業です。
五の沢橋梁
橋梁は沢山あります。三の沢橋梁から北上すると五の沢橋梁があります。「五ノ沢」というバス停があります。
目印のバス停はこれです。1日1本しかないのでわかりやすいバス停となっています。
ノースライナーみくに号は旭川と帯広を往復するバスで、美瑛・富良野・新得経由は1日3往復、上川・層雲峡・士幌経由は1日1往復です。
さて五の沢橋梁ですが道路から見えるか見えないかという状態です。
葉が落ちているので見えますが、夏は相当見えにくいと思います。
メトセップ橋
メトセップ川にかかるメトセップ橋です。とくに橋梁の跡はありません。
近くに小さい駐車場があって地図の確認のため停車しました。
倒木がありました。おそらくこれを撤去するには許可が必要でしょう。
他の橋梁
上士幌町のサイトに橋梁まとめサイトがあるのでそちらを見ましょう。
次回
知る人ぞ知る幌加温泉。